屋上に鉄道の撮影ポイントが設置~ラスール苗穂新築工事~

2016年5月26日

撮り鉄歓迎

ラスール苗穂は、湖山医療福祉グループ(東京都中央区銀座)の特別養護老人ホーム北海道第一号として計画されました。建物規模は地下1階・地上4階建て、延床面積は5,355m。施設規模としては10人用ユニットが10ユニットあり計100名居住でき、その他に30名用のデイサービスが併設しています。
 場所は岩田地崎建設本社のすぐ東側、本社から建物全体が見渡せる敷地です。発注者の湖山理事長は鉄道への思いが強い方で、JR線のすぐ脇のこの立地に魅力を感じ、ここへの建設を決めたそうです。鉄道への思いは建物にも反映され、屋上には鉄道の「撮影ポイント」が設置され「撮り鉄歓迎」として報道もなされました。

厳しかった作業条件

 工期・敷地などあらゆる条件が厳しく、一つひとつをクリアしながら進めました。敷地が狭いうえ、一切道路に面していないことから、資材の搬入や荷揚げに大きな問題がありました。資材ヤード・搬入路・事務所用地は、隣接する日本高圧コンクリートさんから土地を借りて確保し、荷揚げは、高さが100m程となる200tクローラクレーンで対応しました。
 赤レンガ庁舎からも見えるこのクレーンに、発注者は驚きつつも非常に喜んでおられましたが、他からは過剰設備ではという声もありました。さまざまな検討をした結果、今回の現場にとって必要不可欠な設備として導入しましたが、このクレーン無しで工期内の完成はありえませんでした。
 鉄道に近接した工事であるため、JR北海道の札幌保線所にいろいろ相談し、あらゆる対応や対策を施しました。列車を遅らせたり止めたりすることがあっては「今後気をつけます。」ではさすがに済まされません。
 ところで、今回の工事で一番厳しかった条件はというと、現場が本社から丸見えであることでした・・・・・。

ラスール苗穂のオリジナリティ  

 発注者である湖山医療福祉グループには、今回と同規模以上の特別養護老人ホームが工事中の建物を含め全国に多数あります。参考にするため、飛行機・新幹線を駆使して5施設ほど設計監理者と見学に行きました。各施設はつくりも意匠も見事にバラバラでした。「真似る」という意味では全く参考になりませんでしたが、「建物にオリジナリティと見せ場が必要」ということを認識しました。
 ラスール苗穂は当初、機能以外の装飾部分を排除した経済設計でした。極端に言うと普通の床・壁・天井があるだけです。当社から提案したなかで、2階・3階エレベータホールの【アートパネル】、湖山理事長の鉄道への思いを反映した1階エレベータホールの【ゆめみる機関車】は他のどこの建物にも無いオリジナルです。他にも発注者・設計監理者とともに悪ノリ(?)した結果、各所に見どころのある良い建物になりました。


工事を終えて

 5月29日に引渡しを行い、6月25日の竣工式まで細かい調整や追加工事に追われましたが、無事終了しました。開所の7月1日から入居が始まりました。不具合や不都合がないかなど、お隣さんだからこそできる細かいケアを行い、完成後も「顧客の満足度を追求」していきたいと思います。







施工状況