概要

土の乾燥工法 施工状況
北海道 河東郡鹿追町の美蔓貯水池(2008-2010年度施工)は、北海道で初めてベントナイトシートによる遮水工を採用した貯水池です。
ベントナイトシートの上下にはシート保護層(砂1:ローム1.5)を施工していますが、このシート保護層が施工規定で定めた含水比より自然含水比が高くなる傾向だったため、材料土の乾燥工法を開発しました。
自走式土質改良機を使用して、その攪拌室へ圧縮空気を送風することにより土砂の含水比を低減させる工法で、ロームや混合土は平均4.5%の含水比低減効果が認められました。

乾燥工法の概略図

美蔓貯水池

ベントナイトシート
特徴
- 攪拌室への送風による含水比低減効果、材料土の品質向上及び施工性が向上します。
- 自走式土質改良機を使用することで、材料土の安定供給が可能となり、工程管理を容易にします。
- 設備としてコンプレッサー2台を増設するだけのため、添加材や曝気に比べて経済性が向上します。
効果
- ロームや混合土は平均4.5%の含水比低減
- 乾燥処理後の混合土を用いた盛土では、締固め度Dcが95%以上
実績
- 美蔓農業水利事業 美蔓貯水池建設工事 北海道開発局
- 貯水池におけるベントナイトシート保護層の含水比低減方法の検討
北海道地盤工学会北海道支部技術報告集第53号,pp.43-48,2013